田植え

私の家は住宅街の中にあるのですが、すぐ近くには田んぼがたくさんあります。

滋賀県の琵琶湖沿いは、平地が広がり田んぼや畑がたくさんあり、豊かな土地です。

5月になり、水がはられた田んぼに稲がたくさん植えられ、小さい葉っぱが風に気持ちよさそうに揺れています。

これから暑くなってきても、田んぼの近くを通るとひんやりとした風が吹き、とても心地よいです。田んぼにはお米を育てる働きはもちろんのこと、こうやって大地を冷やす働きもあるのだなぁと感じます。


先日、愛知県豊田市の取水施設で漏水があり、工場や農地で水が使えなくなりました。工場は操業停止、農地は田植えの延期など、深刻な影響が出ました。取水ができるようになると、社会的な影響を考えて工場にまず水が配分されることに。そして農地はその後になるので、田植えがまだ出来ないとのことでした。


大きな企業と、小さな農家との力関係もあるのかもしれませんが、えっその順番?とびっくりしました。少し前の時代なら、まず田んぼに水を入れただろうなと。私たちの生きる力になるお米の生産に影響が出るなんて一大事ですから。工業が農業よりも重きを置かれるというのは、まさに今の価値観だなぁと思いました。もう少し時代が進み、環境が厳しくなり食糧危機が発生すると、また価値の転換が来るのかもしれないなぁと思ったりします。


これから、芽吹いた苗が伸び、大きくなって、実をつけ、黄金色になり収穫する。まさに五行の「生・長・化・収・蔵」の流れが、1年にわたって稲の一生として展開されます。その姿を見ると、1年の中の現在地が直感的にわかります。その風景は、無意識下に体に大きな影響を与えているのではないかと感じます。

うめのや

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