花壇
うちの小さい庭というか花壇には少しですが花が咲いています。
花が咲き終わるとその花をつんで、根元のとこに置いておくと次の日には無くなっていることが多いです。よく観察していると、ダンゴムシやなめくじや名も知らぬ虫たちがたくさんやってきて、その花を食べたり運んだりしています。多分その後、その虫たちが出した排泄物をもっと小さい微生物が食べてより小さな単位に分解してくれるのだと思います。そして、それが土を肥やす栄養となってまた次の命を養っていくのでしょう。
植物を育てることを始めた頃は、種まきをして芽生えを楽しみにしている時に虫たちに新芽を食べられたり、植えたばかりのお花を食べられたりしてすごく悲しい気持ちになっていました。彼らはただ食べるべきものが目の前にあって、ネイチャーを淡々と行っていたのだなぁと、今になって思い至ります。もし、枯れた植物を分解してくれる虫や微生物がいなかったらどうなるのか、考えると恐ろしいです。いなくなればいいのにと思っていた虫たちがこんなにコツコツ自然のサイクルの一端を担ってくれていたなんて。
人の体にも同じことが起こっています。腸内の細菌の集まりを細菌叢(くさむら)と言ったり、腸内フローラ(お花畑)と言ったりするのも、まさに循環の立役者のイメージが浮かびます。善玉菌、悪玉菌、日和見菌などいろんな菌があるとされており、人体の外の自然と同じくバリエーション豊かです。ちなみに人体の細胞の数は37兆個、腸内フローラは100兆個だそうです。体表面の常在菌などあちこちにいる微生物を合計するとどのくらいになるんだろう。微生物はもはや人体の一部と言えるのでは。
最近、消毒、除菌、殺菌など微生物を敵として排除する流れが加速しているのを感じます。もちろん、厳密な衛生管理を要求される場所では必要なことだと思います。小さきものたちと折り合いをつけながら、うまく共存していけたらなと思う今日この頃です。
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